「家は欲しいけれど、土地代が高くて広さが確保できない」
そんな悩みを抱える年収400万円台の家庭にとって、25坪(約82㎡)という延床面積は、現実的な選択肢のひとつです。
この記事では、25坪という限られた面積でも3LDKを実現できる間取りの考え方と、快適に暮らすための設計工夫を実例とともに紹介します。
1. 25坪ってどれくらいの広さ?
家づくりの情報を集めていると、「延床面積25坪(約82㎡)」という言葉にピンとこない人も多いかもしれません。
25坪とは、一般的に都市部の狭小住宅や、コンパクトに建てたい人が選ぶサイズ感です。30〜35坪前後が平均とされる中でやや小ぶりな設計となりますが、間取りを工夫すればファミリー世帯でも十分暮らせるスペースを確保できます。
▶ 限られた空間でも、設計力で満足度を高められる可能性は十分にあります。
延床25坪=約82㎡。
一般的なファミリー層の注文住宅が30〜35坪前後と言われる中で、25坪はややコンパクトです。
しかし、都市部や狭小地ではむしろ一般的な規模とも言えます。
▶ 3LDKを実現するには、廊下の圧縮・間仕切りの工夫などが鍵となります。
2. 3LDKを成立させる基本構成とは?
25坪で3LDKをつくるには、1つ1つの部屋をできる限りコンパクトにまとめつつ、全体のバランスを崩さない工夫が必要です。
「LDK・寝室・子ども部屋×2」と水回りを確保しつつ、収納や家事動線も犠牲にしないバランス感覚が求められます。
標準的な部屋サイズをおさえたうえで、どこを削るか、どこに柔軟性を持たせるかが設計のポイントとなります。
▶ 「必要最低限だけど快適」な部屋サイズと配置を意識することが大切です。
- LDK:14〜16帖
- 主寝室:6帖
- 子ども部屋×2:各4.5〜5帖
- 水回り:洗面・風呂・トイレ
- 収納スペース:分散配置 or 階段下活用
上記のような構成を、限られた空間にムダなく収めることがポイント。
▶ LDKと階段を一体にするなど「機能の重ね合わせ」が有効です。
3. 快適に暮らすための間取りの工夫
限られた延床面積でも快適に暮らすには、“面積以外の工夫”が重要です。
設計の段階で、空間の使い方や動線計画に工夫を凝らすことで、数字以上の住み心地を実現できます。たとえば廊下を省いたり、複数の機能を重ね合わせたりすることで、同じ面積でも居住空間を広く取ることができます。
また、視線の抜けや天井の高さ・窓の配置なども、体感的な「広さ」や「開放感」に直結します。
▶ コンパクト設計=窮屈ではない。考え抜かれた動線と空間演出が鍵です。
- 廊下は極力なくす(LDKから各部屋へ直結)
- 対面キッチン+横並びダイニングで回遊性アップ
- 階段下を収納やワークスペースに活用
- 天井高や窓配置で“広く見せる”演出も重要
▶ 体感的な広さと実際の面積は別物。設計の工夫次第で印象は大きく変わります。
4. 仮想実例:25坪・共働き夫婦+子ども1人の家
実際に25坪でどのような暮らしが成立するのか、仮想事例をもとにイメージしてみましょう。
今回は共働き夫婦と子ども1人の3人暮らしを想定したプランです。収納や生活動線に無駄がなく、日中家を空けることが多い家庭でもストレスなく暮らせる工夫が詰まっています。
また、将来的に子どもが2人になった場合や独立した後の使い方も見据えて、フリースペースを設けて柔軟性のある構成としています。
▶ 生活スタイルに合わせた「今」と「将来」両方を見据えた間取りが重要です。
【1階】
- LDK16帖(対面キッチン+スタディカウンター)
- 洗面脱衣・浴室・トイレ
- 土間収納と階段下パントリー
【2階】
- 主寝室6帖+WIC
- 子ども部屋5帖
- フリースペース(将来間仕切り想定)
▶ 廊下ほぼゼロ。リビング階段で空間を有効活用。
まとめ|「広さ」よりも「使い方」で快適な家に
25坪でも工夫次第で、収納・生活動線・快適性すべてを満たした3LDKが実現可能です。
コストを抑えたい家庭にとっては、“広くする”より“ムダをなくす”ことが最大の武器。
👉 限られた坪数でも理想のプランを提案してもらうには、「タウンライフ家づくり」で複数社に間取りを依頼して比較するのが効果的です。
その際、「リビングを広めにしたい」「寝室は最低6帖欲しい」「脱衣室と洗面は分けたい」など、どこに重きを置きたいかを具体的に伝えることで、自分たちの希望に近いプランがあがってくる確率が格段に高まります。