「もっと考えておけばよかった…」
「住んでから気づいたけど、これ不便すぎる…」
注文住宅には“自由度の高さ”がある一方で、「自由すぎてミスしやすい」落とし穴もたくさんあります。
特に年収400万円台の限られた予算で家を建てる場合、ちょっとした後悔が大きなストレスや出費につながることも。
この記事では、建てた人がよく感じる「10の後悔ポイント」を厳選して紹介し、どう防げるかの対策もあわせて解説します。
1. コンセントの位置と数が足りなかった
【エピソード】
リビングの壁際にテレビと収納棚を設置したところ、せっかくつけたコンセントが棚の裏に隠れてしまい使えなくなったという声が多くあります。また、キッチンでは電子レンジ・炊飯器・電気ケトルを同時に使うとブレーカーが落ちる事態に。
さらに、スマホの充電や加湿器などで寝室にも足りないと感じる家庭も。
コンセントの高さが掃除ロボットの充電台に合わず、結局延長コードだらけという事例もありました。
▶ 家具の配置・使う家電の数・コードの取り回しを具体的にイメージしながら、1部屋につき最低4口×2か所以上が理想です。
2. 収納が足りない・使いにくい
【エピソード】
「掃除機の置き場が決まらず、毎回階段下に無理やり押し込んでいる」「2階のクローゼットが深すぎて、奥の荷物が取り出せない」といった声も。
さらに「子どもが成長して部活動の道具が増えたが、玄関まわりに収納がなくて靴箱が常にパンパン」「寝室に収納がなく、毎回リビングの押し入れまで服を取りに行っている」など、生活導線のミスマッチからくる不便も。
▶ 必要なのは「広さ」ではなく「使いやすさ」。しまうモノをリストアップしてから収納計画を立てると失敗が減ります。 必要なのは「広さ」ではなく「使いやすさ」。しまうモノをリストアップしてから収納計画を立てると失敗が減ります。
3. 廊下が狭くて家具が通らない
【エピソード】
引越し当日、冷蔵庫が曲がり角を通れずに搬入できず、一度解体して運び入れたという事例も。
ほかにも「階段の幅が狭く、ベッドフレームが2階に上がらず断念」「トイレ前の通路が狭すぎて子どもとすれ違えない」といった声が寄せられています。
▶ 廊下の幅は最低75cm、可能なら85cm以上を確保しましょう。玄関~LDKの搬入経路も忘れずに確認を。 廊下の幅は最低75cm、可能なら85cm以上を確保しましょう。玄関~LDKの搬入経路も忘れずに確認を。
4. トイレの位置と音の問題
【エピソード】
夜中に使うと家族全員が起きる、来客中に音が気になる、といった心理的ストレスを訴える人が多数。
「リビングのすぐ横にあり、テレビの音と混ざって落ち着かない」「トイレの換気扇の音が階段や廊下まで響く」といった例もありました。
▶ 寝室・リビングからの距離、防音対策(遮音材・ドアの設置向き)などで工夫を。1階と2階のトイレ配置も要検討。 寝室・リビングからの距離、防音対策(遮音材・ドアの設置向き)などで工夫を。1階と2階のトイレ配置も要検討。
5. 西日が強すぎて暑い
【エピソード】
「午後になると西側の部屋が蒸し風呂状態」「家具やフローリングが日焼けした」といった事例が多数。
他にも「寝室にしたが夏は暑すぎて寝苦しい」「子ども部屋が西向きで冷房を強くせざるを得ず光熱費が上がった」といった悩みも。
「2階の西側だけカーテンが劣化して早々に買い替えた」など、建物の寿命にも影響が出ています。
▶ 西側の大開口窓は極力避ける、庇を設ける、Low-Eガラスで遮熱対策を。シンプルな工夫でも大きな効果があります。 西側の大開口窓は極力避ける、庇を設ける、Low-Eガラスで遮熱対策を。シンプルな工夫でも大きな効果があります。
6. 玄関の収納が足りない・動線が悪い
【エピソード】
「ベビーカーを毎回たたんで部屋に入れている」「コートを置く場所がなくてリビングに脱ぎっぱなしに」といった家庭も。
さらに、「宅配の段ボールを置く場所がなくて、玄関が常に散らかる」「靴の量が想定より多く、シューズボックスからあふれてしまった」なども代表例です。
「濡れた傘の一時置き場がなく、毎回床がびしょびしょになる」といった声もありました。
▶ 土間収納を設ける、玄関近くにファミリークローゼットを配置するなど、帰宅後の動きを想定して設計しましょう。 土間収納を設ける、玄関近くにファミリークローゼットを配置するなど、帰宅後の動きを想定して設計しましょう。
7. 水回りの動線が悪く家事が非効率
【エピソード】
「洗濯機が2階にあり、1階のウッドデッキまで干しに行くのが地味に大変」「キッチンと洗面が離れすぎていて不便」など。
加えて「洗面所と脱衣所が一体型で、家族が入浴中に使えずストレス」「洗濯機の真横に物干しスペースがないので一度リビングを経由している」といった非効率な事例も多数。
また、「洗濯物の動線が長くて毎日の作業が重労働」という声もあります。
▶ キッチン~洗面~浴室の距離を意識し、なるべく一直線でつなぐと家事効率が格段に上がります。 キッチン~洗面~浴室の距離を意識し、なるべく一直線でつなぐと家事効率が格段に上がります。
8. 音の響き・隣家との距離感
【エピソード】
子どもの足音が階下に響く、隣家の洗濯機の音が夜中に聞こえるなど、住んでから気になるパターンが多数。
また、「道路側の騒音が想像以上に気になって寝つけなかった」「トイレの音が廊下まで筒抜けで恥ずかしい」という声も多く寄せられます。
さらに「階段の上り下りの音がリビングに響く」「ペットの鳴き声が隣家に伝わっていないか気になってしまう」といった事例も。
▶ 床の遮音性、壁の断熱材、窓の配置や種類(複層ガラス・防音ガラス)にも注目しましょう。 床の遮音性、壁の断熱材、窓の配置や種類(複層ガラス・防音ガラス)にも注目しましょう。
9. オプションがかさんで予算オーバー
【エピソード】
「標準仕様だと洗面台が安っぽくてグレードアップ」「外壁やサッシが思ったよりショボくて追加費用に」など。
さらに「窓の格子や網戸がオプションだった」「コンセント増設や照明の位置変更で10万円以上かかった」といった声もあります。
また「外構がまったく含まれていないことに気づかず、入居後に100万円以上の追加出費に」といった深刻な事例も。
▶ 見積もり時に「これは標準ですか?」と一つひとつ確認を。契約後に増やすと割高になる傾向があるため要注意。 見積もり時に「これは標準ですか?」と一つひとつ確認を。契約後に増やすと割高になる傾向があるため要注意。
10. 営業担当の言葉を鵜呑みにしてしまった
【エピソード】
「問題ないと言われていた部分に施工ミス」「図面にない窓がいつの間にか追加されていた」など、意思疎通ミスによるトラブルが多発。
また、「打ち合わせで話していた仕様が、完成時には反映されていなかった」「言った・言わないで揉めてしまった」というケースも。
「初期に対応していた営業が途中で交代し、引き継ぎがうまくいっておらず説明が二重になった」など、担当体制の変化が原因で混乱する例もあります。
▶ 口頭のやりとりではなく、書面(図面・契約書・仕様書)で確認することが鉄則。違和感があれば遠慮せず指摘を。 口頭のやりとりではなく、書面(図面・契約書・仕様書)で確認することが鉄則。違和感があれば遠慮せず指摘を。
まとめ|「ちょっとの後悔」が「一生のストレス」に変わる前に
注文住宅は自由だからこそ、住んでからの“ちょっとした違和感”が、日々の生活にじわじわ効いてきます。
後悔の多くは、「想定不足」「確認不足」「遠慮」が原因。
逆に言えば、“住む前に想像する力”と“少しの情報収集”で、多くは防ぐことができます。
👉 後悔を減らす最大のコツは「暮らしを具体的にシミュレーションすること」。
この記事が、あなたの納得のいく家づくりに役立てば幸いです。